Interop Tokyo 2014 一日目 前半
Interop Tokyo 2014 一日目に行ってきたのでその報告 前半です。 登壇者の方については敬称略となります。
資料が手元にないので、各セッション、気になったところを抜粋していく感じで。 有償のセッションなので、全部書き起こす気はないのですが、どの当たりまで書いていいのか悩ましいです。
私の感想については、「感想」と書き、その他の記述はすべていずれかの登壇者の発言(意訳はあり)です。
1.急激な進化を遂げるSSD新技術のロードマップ
登壇者
- さくらインターネット株式会社:田中 邦裕
- 株式会社東芝 セミコンダクター&ストレージ社:田中 陽一郎
- 日本サムスン株式会社:岡田 圭介
- インテル株式会社:田口 栄治
内容
- SSDは普及期に入った。もう、結構普通に使われている。
- 今年は、PCI-E系のSSDの普及の歳になるのではないか
- インターフェース(SATA、SAS)はネック。PCI-E、メモリのBUSなどインタフェース周りは変わる
- SSDの選択ポイントとして、みんな気にする速度、耐久性以外で、『速度のバラ付き』はかなり重要
- Intelでは、Intel® Cache Acceleration Softwareといったレイヤーにも力を入れてる。
- SSDを支える技術としては、3d化は大きい!!(3d v NAND)
- 参考:http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20130819_611653.html
- 感想:露光とか、製造工程のイメージが一切わかない。が、コスト、技術的な影響度は相当大きく見える
- サーバーベンダーの対応はSSDの進化に追随できていない
- さくらではユーザ主導で、メーカーの保守とかと切り離して?検証、使用。
- 感想:サーバーベンダーの対応は結構不満。価格、保守体制など。保守的な現場だと、サーバーベンダー保守のせいで投入できない事例多々あり。
- コスト感。工場1個 1兆。研究費 年間一兆。売上 5兆。全力で自転車こいでます!!
- 感想:ざっくり認識していた数字ではあるが、、、、すげえ。六本木ヒルズの総工費が2700億とかそういう桁。
総括
ただのHDDの置き換えっていうよりも、質的な転換が起こる前兆でここ5~6年は相当楽しいぞ!!という雰囲気がかなり強く漂ってました。 不揮発性メモリ、原子時計が分散システムに及ぼす影響、ストレージの変化と言ったあたりはかなり気になるところです。
ただ、不揮発性メモリ、原子時計はもうちょっと時間がかかるように見えているので、SSDによるストレージの変化が一番最初に来る感じでしょうか?
2.これからのデータセンタを知る!~DCIMによる大規模化対応~
登壇者
さくらインターネット株式会社:須藤 武文 株式会社ノーチラス・テクノロジーズ:神林 飛志 株式会社竹中工務店:小林 哲雄 エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社:尾西 弘之
内容
- 下記のような立て付けで開始
- DCIMってバズワードだよね。範囲、定義が緩すぎる
- 本当に細かいことの積み重ね。
- 数字でね~と思ったら床下ケーブルのトグロがエアフロー邪魔していたり
- 温度一つでも、壁際なのか、測定ポイントはいくつなのか?サーバはどのくらいの熱量をだすのか、、などなど。
- 電気代 1/3ぐらい(といっていたはず)
- 感想:電気代が高いというより、サーバ代が安い??自分の買っているサーバのコストだと、PUEが2.0とかでも電気代の比率そんなにいかない・・。 * 神林さん。DCの管理会計、原価計算について。 * さくらの原価計算 やってます * DC屋さんの原価計算とかドンブリ。コスト積み上げて、ラックとか、面積で割るだけ。 * 電力代とかのランニングコストが高くなっている現状、このドンブリはまずい。 * まじめに分析している企業に、ドンブリでは勝てない * この辺りの企業淘汰が流通、卸では起こり、企業数が1/100とかになった * 感想:ちょっと、調べる必要あり。話し聞いてビビった * ITのリソース使用はピーキー。一部のユーザがIOPS、ネットワークを、、、 * どのようなユーザが同インパクトを及ぼしているのか、把握しサービスメニューを考えていくことは重要 * これが、サクラDCの管理会計モデルだ!!(箱が20個ぐらいの分析モデル提示) * 感想:しっかり後で見たい。公開されるのか??
- 機械系の部分はかなりデフォルトでセンサーが入っており、詳細なデータが取れる
- ただ、計算量的にあれなので、asakusaとか、Hadoopとかじゃないと分析回しきれんけど
- というか、コストモデル作るのもかなりムズい
- 感想:計算量よりも、業務分析のほうがきつそう、、、
- 質問者:規模の経済的な話ってあると思うのだけど、DC事業のための最低規模についてどう思うか?
- 回答;最低規模なんてものはねえ。弱み、強みを分析して、自分でやるべきか考えろや。自営検討の一例として、ネットワークのアウトバウンドコストとか、オンプレとかとの連携回線コストの話とかある。
- 原価分析は回し始めたばかり。そのため、施策までには至っていないが、まず、見えることが重要!!
総括
神林さんの話は強烈だった。設備系のランニングコストが高い場合は、現状のセンサーとかの粒度だと難易度は高いが原価計算は可能とのこと。一方、人系の作業の不透明さ、人の職種転換不能な場合をどう分析して、どう経営判断にするかなどは非常に気になる所。 また、いきなり施策に落とすことはできなし、原価モデルを作れるわけではないが、出来る範囲での可視化の意味は大きいと思うので、kibanaとかで可視化を進めていきたい。 オンプレの良さだと、使用率が低い環境を詰め込むにはオンプレは強いと感じる(IIJのESX鯖貸しでも良い)。ユーザーはかなりマージンを取って申請してくるので、DISKのシンプロとかは実績値で50%位だし、Vmwareの場合のメモリのページ重複排除とかでも10~20%のメモリコストが削れていたりする。 一部のピーキーなユーザーをちゃんと分析しAWS等に追い出す等の施策をすれば、オンプレの価値は保てるのではないか? また、docker等を使うとAWS等を使いつつ一つのコスパのいいインスタンス使いコストを削りつつ、複数のアプリケーションを詰め込むといったことがやりやすくなるが、管理コスト等を考えた場合有効なやり方になるかが、まだ個人的に見えていない。